トキオブログ

思うことをうまく文章にしたいです

凡人サラリーマンの悲哀 「狭小邸宅」

狭小邸宅 (集英社文庫)作者: 新庄耕出版社/メーカー: 集英社発売日: 2015/02/20メディア: 文庫この商品を含むブログ (4件) を見る この前、朝井リョウの「何者」を読んで冷や汗をかくような気持ちになったけど、この小説もそんな感じの気味が悪い小説だった…

平山夢明の小説を読んでいる

ダイナー (ポプラ文庫)作者: 平山夢明出版社/メーカー: ポプラ社発売日: 2012/10/05メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (20件) を見る 一日で一気に読み終わってしまった。打海文三の「ハルビン・カフェ」を読んでいた時に近い興奮…

金とどう付き合っていくか「ゼニの人間学」

ゼニの人間学 (ロング新書)作者: 青木雄二出版社/メーカー: ロングセラーズ発売日: 2009/05/01メディア: 新書この商品を含むブログを見る 「ナニワ金融道」の作者である青木自身が、若い頃の事業の失敗と、遅咲きの漫画家としての大成功という両極端を経験し…

打海文三『時には懺悔を』

あたしは無責任にものをいっているのかもしれない 。でも 、いいたいんです 。だって 、家族の悩みっていうけど 、みんな自分の悩みにばかり関心があって 、新くんの悩みには関心がないみたい 。そうでしょ ? とにかく子供が頑張っている、打海文三の小説…

『バクチと自治体』

戦後日本が復興を遂げていくにあたって、大きな役割を果たしたもののひとつに公営ギャンブル(競馬、競輪、競艇、オートレース)の存在があったらしい。 まず何よりもバクチは地方自治体の財源を潤した。東京都の場合には、東京都、市、あと区全体のそれぞれ…

老いるということ『ラデツキー行進曲』

8月下旬からさっぱりしない天気が続いている。今は開高健の『夏の闇』を読んでいる途中で、これがまたじめっとした最近の夜にぴったりの本なんだ。『夏の闇』の次には打海文三の『ハルビン・カフェ』が待機している。 この前まで読んでいたヨーゼフ・ロート…

ヘッセ『シッダールタ』

シッダールタ (新潮文庫) 作者: ヘッセ,高橋健二 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1959/05/04 メディア: 文庫 購入: 9人 クリック: 45回 この商品を含むブログ (120件) を見る この本のハイライトはシッダールタの息子に対する愛情だと思った。どんなことを…

写真にも記憶にも残りたくない 平野啓一郎『文明の憂鬱』

平野啓一郎の『文明の憂鬱』の中に写真についての章があった。筆者は作品としての写真を見ることは好きだけれど、記念として写真を撮ること、自分の写真を撮ることは嫌いだと言っている。そしてその理由のひとつとして、自分の記憶過多を挙げている。多すぎ…

宮本常一『忘れられた日本人』

読んだ。民族学者である著者が江戸末期から戦後を生きた主に西日本の老人たちのもとを訪れて聞いたさまざまな話がまとめられている。全体を通して読んでみると、静態的で閉鎖的だと思っていた日本の「ムラ」のイメージが大きく変わって、生き生きとこちらに…

超能力と物理学を繋ぐ アーサー・ケストラー『偶然の本質』

大多数の人間にとってテレパシー・念動・予知・心霊術といったものは、フィクションとしては楽しめても、現実の世界にそれが存在するとは簡単には認めることが出来ない現象だ。けれど現代の物理学の世界では、素粒子といったミクロな世界から天文というマク…

人間が宇宙に出るということ 立花隆『宇宙からの帰還』

立花隆さんの『宇宙からの帰還』を読んだ。 宇宙からの帰還 (中公文庫) 作者: 立花隆 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 1985/07 メディア: 文庫 購入: 5人 クリック: 32回 この商品を含むブログ (54件) を見る 野口聡一さんは高校3年生の時にこの本を…

フラニーとゾーイー

最近いい睡眠がとれていない。たぶん部屋を暗くしてからスマホをいじってるのが原因なので、今日からスマホを本に持ち変える。 ニューヨーク旅行中はサリンジャーの『フラニーとゾーイー』を読んでた。 「つまり、きみは、彼らが象徴してるものを軽蔑するだ…