トキオブログ

思うことをうまく文章にしたいです

卒業論文の口頭試問について

 今月の頭に卒業論文の口頭試問があった。自分の学科の場合は、指導教授しか卒業論文を読まないので口頭試問も指導教授との一対一で行われる。そこで教授から褒められたこととダメだしされたことの両方を、思い出してまとめてみた。

 

褒められたこと

・大学院で専門論文を書くための土台ができている。

  これはどういうことだろうか。教授は常に「卒論の段階では先行論文の真似をしろ」と言っていた。なので自分も色んな論文を読んで構成を真似をしました。このとにかくテーマに関係ないものも含めて色んな論文を読んでみる、というやり方が自分の構成を決める上でわりと役に立った。論文の書き方にこれっていうベストなものは無いので、色んなやり方に触れてみた上で、自分が使いやすいやり方を真似ればいい。教授が「土台ができている」と言ったのは多分このことを指していたんだと思う。

 

・英語の文献を多く使ったことで充実した内容になっている。

 自分の卒論のテーマを扱った日本語の文献がほとんど無いに等しかったので、泣く泣く英語の文献にあたった。初めて英語の文献にあたったのは、4年生になる前の2月くらいだったと思う。実際に読み始めて進みの遅さに愕然とした。でも何度も同じ単語や言い回しが使われるから、読んでいくうちに読むスピードがちょっとだけ上がる。ただメモの取り方だけはこれ!というものが確立できなかった。英語の本や論文はあとで探したりするのが面倒なのでメモが必須だけど、あとから見ても分かりやすいメモっていうのが上手くとれなかったなあ。これは日本語の課題でもある。とにかく、終わってみれば英語の文献を使ったことで書けることが格段に増えたし(足りないよりはマシ)、面白い本にも出会えたし、海外の研究動向も少し知ることができたし、手を出してみて良かったと思う。 あとは文献を求めて色んな大学の図書館に行ったのが楽しかった。自分が暇だったからかもしれませんが。ある国立大学とかTHE・大学という感じで格好良かったなあ。

 

・現代の社会の目線からというよりも出来る限りその時代の枠組みから問題を捉えようとした姿勢がよかった。

   教授は「僕の講義が活きたのかなあ」と言ってたけど、すいません、意識はしていなかったです。無意識に作用していたかもしれないけど。というかまず過去を批判できるような現代からの鋭い視点なんてものが自分にはなかった。ただ、過去の人たちが与えられた環境をどう受け止めて、どう生きていたのかが純粋に気になったというだけだった。でもまあここは褒められて良かったです。

 

ダメだしされたところ

・根拠がない

  完全にアウトですね。何となくそう言えちゃいそうだけど、まあ多分そうなんだろうけど、よく考えたら根拠がないよって部分には気をつけないといけないです。

 

・英語→日本語の訳し方

  専門用語って日本語で特に決まった訳がされてなかったりして、なんて訳せばいいか分からない時がある。また日本語でいくつか候補がある場合にも、そこからどの単語を選ぶかっていう作業がまた難しかったりする。だからってその単語をそのままカタカナにしてしまったり、あまり深く考えずにボンヤリと言葉をあてがってしまったりすることで、その文や論文全体がボンヤリとしてしまうんだなあということを今回学んだ。言葉の定義は疎かにしてはいけない。

 

 かなり稚拙な卒業論文だったけど、教授一人でも面白がらせることができたので、そこだけはちょっと頑張って良かったなと思う。