肝心の映画は、面白いところあったけど、思ってたより良くはなかった。キャラはいい。鍋岡のキョドキョドした目や口の動き、松本の軽いのに何も掴ませない雰囲気(この人のアクションは格好よかった、プロだった)、副島さんの笑顔、逆らえないと感じさせる田中、全員よかった。ただキャラがよかったからこそ、ピースが欠けている感じがずっとしていた。登場人物たちが良い映画は、説明はなくたって「そうだよな、きっと君はそうするよなあ」「そうか、君はそれを選ぶのか」とかいう気持ちになって気づかないうちに入り込めるんだけど、そういう風になれなくて、彼らの行動のチグハグさに面食らうことが多かった。
しかも最後が正直めちゃくちゃダサかった。なんでそれを台詞で言わせるのかよく意味が分からなかった。あれは本当に良くなかったと思う。
最後に一番気になったところで、思ってたより、銭湯が格好良く、印象的に撮れてない気がした。レトロな銭湯なんてビシッとした画が撮りやすいところだと思うけど、そうでもないのかな。銭湯、殺人、東大卒、そういうアイデアだけの映画と言われても仕方ないと思う。
いやなことを色々書いたけど、久しぶりに映画を見て惜しいなと思ったので、ぜひ映画館で確かめてください。