トキオブログ

思うことをうまく文章にしたいです

おばさんになる前に死にたい

  自分がいつか死ぬという事実よりも、自分がいつかおばさんになるという事実の方が怖い。
  おばさんになる恐怖、というのは容姿の劣化についてではない。 そうじゃなくて、年をとることによって、思考が頑なになったり、人の話に耳を傾けなくなったり、偉そうな態度になったり、怒りっぽくなったり、そういう変化を自分がまったく気づかないうちにしてしまうことが怖い。
  また例えば、世の中には色んな個性のおばさんたちがいるけど、概しておばさんはよく喋る。そんなおばさんたちのお喋りなんだけど、時々、目の前の誰かに語りかける行為というより、おばさんの意思とは無関係な、止められない衝動のように見えるときがある。おばさんは私に語りかけているように見えて、私には一切語りかけていない。おばさんと対峙したときにその空虚さが見えてしまうと、たまらなく辛く虚ろな気持ちになってしまうのだ。

夢日記

  夢に認知症で施設に入っている祖父が出てきた。
  自分は家族とジブリ美術館に来ていた。そこは現実のジブリ美術館にはない、うすい緑色をした広く丸い屋内広場で、みんなは思い思いの場所に座っていた。私の正面に腰掛けていた祖父は、自分を指差すような動作をしていた。どうやら自分の名前が思い出せないようだった。自分が「〇〇?」と祖父の名前を言うと、分かったような分からないような反応をして、「ここはきれいなところだなぁ」とゆっくり言った。そして「日の光がよく入るなぁ」と続けた。私は屋内なのに、と思ったが、上を向くと確かにぼんやりと天井がうすく光っていた。
  そこで目が覚めた。眠りながら泣いていたみたいで、めちゃくちゃ涙が出ていた。祖父はまだ元気です。